はじめに
電話中に変な音やノイズが混じったり、電波状況は悪くないのに突然通話中に電話が切れたり、無言電話やワン切り電話が多いことで、「もしかして会話を盗聴されている…?」と不安をお持ちの方は多いと思います。
日常生活で大事な情報を伝えたり、自分と家庭のプライバシーを話したりすることもある電話を盗聴されているとなれば、強い不安を感じるのも無理はありません。
今回は、電話の盗聴方法や室内に仕掛けられる盗聴器の探し方、調べるべきチェックポイントなどと対策についてご説明します。
ただ、一口に電話の盗聴と言っても、電話機の種類(携帯電話(ガラケー)、スマートフォン、固定電話)に応じてそれぞれ盗聴方法は全く異なります。それぞれ順番にご説明します。
携帯電話(ガラケー)の盗聴方法と特徴
【2-1】現在では携帯電話の通話盗聴は難しい
携帯電話の通信がデジタル化されて以降、一般の人が気軽に携帯電話の通話を盗聴することは非常に難しくなっています。
携帯電話は、電波のやり取りで通話しますが、1990年代半ばにこの電波がデジタル化されています。そのため、通常は電波を傍受しても暗号を解読することができず、盗聴はできません。
また、これはスマートフォンにも言えることですが、携帯電話ネットワークをハッキングすることで傍受する方法もあります。
携帯電話はSS7と呼ばれる信号方式を利用しており、世界中で使用されています。例えば、ドイツでは実際に銀行のパスワードを傍受された事例があります。
しかし、やはり高度な技術と一定の設備が必要で、通常この方法でご自分の通話が盗聴されることはありません。
【2-2】その他の盗聴方法を疑う
以上のように、携帯電話自体や電波を利用した携帯電話の盗聴は非常に難しいです。
例えばスマホで、通話中、雑音やノイズが混じったり、相手の声が途切れたり遠くなったりすることもあると思いますが、これらは電波障害や混線、携帯電話本体の故障・不調を考えたほうがいいでしょう。
しかし、携帯電話の盗聴で見落としがちなことが一つあります。持ち物や置物の周辺など、通話場所での直接的な盗聴です。
例えば、ご自分のお部屋で通話されているとき、部屋の中に小型の盗聴器があれば、少なくとも通話の片側は聞くことができますし、スピーカーモードにしていれば双方の会話を聞くことができます。
そこで次に、盗聴用のアプリと室内に仕掛けられる盗聴器の特徴と調べ方を紹介致します。
スマホの盗聴方法と特徴
【3-1】スパイアプリを利用する方法
スマートフォンでの盗聴は、先ほどの携帯電話と同様の方法以外にもあります。スパイアプリを利用する方法です。
スパイアプリとは、スマホに入れておくことで勝手に位置情報を発信したり、周囲の会話の内容を録音したり、カメラで撮影したりできるアプリのことです。
このようなスパイアプリを自分のスマホに入れられてしまうと、自分の気づかないうちに盗聴、監視されてしまいます。
【3-2】スパイアプリの特徴
スパイアプリは、アプリ一覧に表示しない設定ができるため、利用者に見つかりにくいという特徴があります。スマホの設定ではなくアプリ側の設定で非表示にすることができ、用心深い人でもなかなか気づくことはできません。
また、スパイアプリといえどもインストールする時点ではそのスマホ端末のパスワードなどを知っている必要があります。端末のロックを解除しなければインストールはできません。
「自分は端末をしっかりロックしているから安心…」と思われるかもしれませんが、ちょっとした拍子に知人や恋人、配偶者、ストーカーにパスワードを見られていたりすることも珍しくありません。
つまり、端末のパスワードを設定しているだけでは、安心はできないのです。
【3-3】スパイアプリの種類と機能|ケルベロス・ALON DICTAPHONEなど
スパイアプリは、有名なものでは「ケルベロス」や「ALON DICTAPHONE」などがあります。なお、こうしたアプリを勝手にインストールすることは、不正指令電磁的記録共用罪(刑法168条の2第2項)にあたる可能性がある違法行為で、立派な犯罪です。
ケルベロスは非常に強力なアプリで、GPSによる探知、カメラでの撮影、周囲の録音などが可能です。2014年と2018年にはケルベロスを利用した盗聴、GPSの探知で逮捕者も出ています。2014年の事件では、2ヶ月間で音声記録666回、通話履歴確認399回、位置情報検索35回などを行ったとされました。
ALON DICTAPHONEは会議などの録音に用いられるICレコーダーのようなアプリです。ただ、周囲で音が発生しているときだけ録音することのできる機能が搭載されているため、アプリを入れたスマホを置いておくことで事実上の盗聴も可能です。
【3-4】スパイアプリへの対処法|発見と初期化
スパイアプリへの対処は、まずアプリを見つけることからです。 盗聴されている不安のある方は、端末の設定画面からアプリ一覧を確認し、アプリが入っていないことを確認しましょう。
また、Android端末ならPlayストアで、iPhoneならApp Storeでアプリを検索することで、インストールされているかを確認することができます。
どうしても不安という方は、スマホ本体を初期化することをおすすめします。ただし、もちろん他のアプリやデータ、個人情報等も消えてしまいますので、バックアップを忘れないようにしましょう。
固定電話の盗聴方法と特徴
では、会社内の盗聴にはどのような対策をとればいいのでしょうか。
【4-1】定期的な清掃と備品管理
固定電話に仕掛けられる盗聴器は大きく分けて2種類あります。
- 1.クリップ型盗聴器
- クリップ型盗聴器は、壁の中にある電話線にかませて盗聴するタイプのものです。 普段の生活でコンセントなどを外すことはありませんから、非常に気づきにくいのが特徴です。また、クリップ型盗聴器を発見しても、撤去にはAI/DD第三種以上の電気通信設備工事担任者の資格が必要です。
- 2.擬態型盗聴器
- 擬態型盗聴器は、日常生活にあっても見た目上は何も違和感のないものに擬装・擬態したタイプの盗聴器です。安価で市販されているものもあり、電話の盗聴に限らず幅広く使われます。固定電話であれば、端子やアダプタ、モジュラージャック、カールコードなどに擬態させており、室内にあっても非常に気づきにくいです。
【参考リンク】あんしんライフ
コンセント(壁の中・タップ型)の盗聴器の見分け方
賃貸物件や集合住宅(アパート・マンション)と盗聴器|調べ方とその特徴
【4-2】固定電話盗聴の特徴
クリップ型盗聴器、擬態型盗聴器のいずれも電話回線を電源にして動作しているため、基本的には半永久的に動作します。
しかしながら、近年は固定電話自体がない家も結構あるので、オフィスなど利用されるケースが限定され、企業でも営業マンなどは各自携帯電話を支給されていることが多く、以前より固定電話の盗聴を狙うことが減っているように思われます。
逆に対策・予防の観点かいうと盗聴が難しい携帯電話を使用することをお勧めします。
【4-3】盗聴器発見のためのチェックポイント
固定電話の周辺に盗聴器を設置する場合、どうしても電話線周りや固定電話本体に触れる必要があります。そのため、普段動かさないはずの固定電話を動かした形跡があれば注意しましょう。
固定電話をある程度移動させたり、掃除で動かしたりするという方は、壁のコンセントや電話線の端子などを確認しましょう。クリップ型盗聴器は難しいですが、擬態型盗聴器は他の端子とは少し色が違ったり、妙に新しかったりすることがあります。
また、固定電話を使っている際に、雑音やノイズ、変な音が聞こえてきたり、音が不自然に途切れたりする場合は、盗聴器による電波障害の可能性もあります。
【参考リンク】あんしんライフ
盗聴器調査をするための6つの方法とメリット・デメリットを徹底解説
東京近辺で、盗聴・盗撮の調査をご希望の方へ
ご説明してきたように、電話の盗聴器というのは色々な種類があり、固定電話かスマホかでも盗聴方法は異なります。また、いかに電話の盗聴器に注意していても、部屋全体を盗聴できるように設置されていれば盗聴されてしまいます。
市販の盗聴器発見器は、感知精度が低く、とりあえずの調査にしか使えません。それではあまり安心できないでしょう。盗聴されている、という不安をお持ちの方は、豊富な実績と確かな専門技術を持った業者に依頼して、調査してもらうのがおすすめです。
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